気体の実験的製法の化学反応式は、
大きく分けて、以下の3パターンと考えて作れるようにすると良いでしょう。

①酸・塩基反応
●弱酸遊離反応または弱塩基遊離反応
・硫化鉄(Ⅱ)に希塩酸を加える。…a
・石灰石や大理石に希塩酸を加える。…b
・亜硫酸ナトリウムに希硫酸を注ぐ。…c
・さらし粉に希塩酸を加える。…d
・塩化アンモニウムに水酸化カルシウムを加えて加熱する。…e
●硫酸の不揮発性を利用した反応
・ホタル石に濃硫酸を加えて加熱する。…f
・塩化ナトリウムに濃硫酸を加えて加熱する。…g

②代表的な半反応式で作れる酸化還元反応
・亜鉛に希硫酸を注ぐ。
・酸化マンガン(Ⅳ)に過酸化水素水を注ぐ。
・酸化マンガン(Ⅳ)に濃塩酸を加えて加熱する。
・銅に希硝酸を注ぐ。
・銅に濃硝酸を注ぐ。
・銅に濃硫酸を加えて加熱する。

③分解反応
・塩素酸カリウムに酸化マンガン(Ⅳ)を加えて加熱する。…h
・亜硝酸アンモニウム水溶液を熱する。…i
・ギ酸に濃硫酸を加えて加熱する。…j

a,b,cの化学反応式の本質は、
弱酸の陰イオンをA^2-と表すと、
A^2- +2H^+ →H2A …(*)
です。
Aの部分をSにして両辺にFe^2+,2Cl^-を加えたものが
aの化学反応式ですね。
b,cの化学反応式は、同様の操作に加えて、
それぞれ

H2CO3→H2O+CO2、
H2SO3→H2O+SO2

という分解反応を
(*)と足し合わせるのを忘れないでください。
また、dの化学反応式は
弱酸遊離反応である
CaCl(ClO)・H2O+HCl→CaCl2+H2O+HClO
と酸化還元反応である
HCl+HClO→ Cl2 +H2O
という2つの反応の化学反応式を組み合わせることで作れます。

eの化学反応式は

(NH4+ +OH- → NH3 +H2O)×2の両辺に
2Cl^-とCa^2+を加えて作ると良いでしょう。

f,gの化学反応式はそれぞれ
Cl^- +H2SO4 →HSO4^- +HClの両辺に
Na^+を、
2F^- +H2SO4 →SO4^2- +2HFの両辺に
Ca^2+を
加えて作ると良いでしょう。
fでは硫酸水素塩が生成するのに対し、
gでは硫酸塩が生成することに注意して下さい。
反応の仕組みとしては弱酸遊離反応と似ていますね。

②の化学反応式はいずれも代表的な半反応式を作れるようにしておけば、
それらを組み合わせ、必要に応じて

そこに対応するイオンを補ってやることで作ることが出来ます。


hの化学反応式に関して、

塩素酸カリウムを用いた酸素の実験的製法ですから、

左辺にKClO3、右辺にO2が出てくることは分かりますよね。
ここで、 1個のKClO3とO2中の酸素原子の数は、
前者が3個で 後者が2個ですから、
その最小公倍数6を考えれば、
KClO3の係数は2 O2の係数は3と決まります。
あとは余りもので右辺に2KClが出来ます。

iの化学反応式は

NH4NO2からN2がポロッととれて
余りものから2H2Oが出来たという感じで
視覚的に覚えると良いです。
同様に、jの化学反応式は
HCOOHからH2Oがポロッととれて
余りものからCOが出来たという感じで
視覚的に覚えると良いです。


なお、


気体の実験的製法で

亜硝酸アンモニウムの熱分解以外に加熱が必要な反応は、

固体のみの反応、濃硫酸を使う反応、酸化マンガン(Ⅳ)に濃塩酸を加えて加熱

の3パターンだけであること、


気体の捕集法は

アンモニアのみ上方置換で、酸性ガスは下方置換、それ以外は水上置換であること、


気体と乾燥剤の組み合わせで

乾燥剤と気体が反応してしまうような組み合わせは不適であること※は、


いずれも重要なのできちんとおさえておきましょう。


※水素よりもイオン化傾向の大きい金属は、
希硫酸などの希酸と反応して水素を発生します
(イオン化傾向が水素より小さいので、
水素イオンによって酸化されるわけです。
ただし、Pbの表面が冷水には溶けにくいPbCl2、PbSO4で
覆われてしまい反応が持続しないため、
Pbは常温では塩酸や希硫酸に溶けにくいです。)。
一方、水素よりもイオン化傾向の小さいCuやAgなどの金属は、
希硫酸などの希酸には溶けませんが、
硝酸や熱濃硫酸のような酸化力のある酸には溶けます
(イオン化傾向が水素より小さいので
水素イオンによっては酸化されないですが、
酸化力のある酸には酸化されるわけです。
なお、希硝酸との反応ではNO、濃硝酸との反応ではNO2、
熱濃硫酸との反応ではSO2が発生します。)。


※アンモニアと酸性乾燥剤、酸性ガスと塩基性乾燥剤は

気体と乾燥剤が中和を起こしてしまう組み合わせなので不適、

それに加えて、硫化水素の乾燥には

濃硫酸も硫化水素と酸化還元反応を起こすので不適、

アンモニアの乾燥には

中性乾燥剤である塩化カルシウムも

化合物CaCl2・8NH3を生成してしまうので不適です。

なお、有機化合物の元素分析の装置ではCO2は気体として集めたいのではなく、

その質量が知りたいわけですから、むしろソーダ石灰を用いて中和反応を起こさせ

CO2を塩として吸収させます。また、この際にはU字管の接続順に注意する必要があり、
必ずCaCl2が入っている方を先につなぎます。
順番を逆にすると、ソーダ石灰が水と二酸化炭素の両方を
吸収してしまい、元素分析が正確に行われません
(水と二酸化炭素を別々に吸収させることに意義があるからです)。

このことと気体の実験的製法で気体を発生させて
その気体を気体のまま捕集するのが目的である場合には、
乾燥材を用いて目的の気体と混じっている水蒸気は
取り除きたいわけですが、目的の気体は乾燥材と中和反応を起こして

塩として吸収されてしまっては意味がないため、

酸性ガスには塩基性乾燥材は不適当である

ということを混同しないようにしてください。



気体の実験的製法に関連するもう少し細かい事項等については、

以下の知恵ノートを学習の助けにしていただければ幸いです。

高校化学の気体の製法の化学反応式まとめ

高校化学の気体の製法の化学反応式まとめ2       

高校化学の気体の製法の化学反応式まとめ3(問題)     


[問題1]

一般に、(A)酸の塩に(B)酸を加えると、

(A)酸に由来する陰イオンが(B)酸から生じる(C)と結合するため、

(A)酸が遊離し(B)酸の塩が生じる。
また、(D)塩基の塩に(E)塩基を加えると、

(D)塩基に由来する陽イオンが(E)塩基から生じる(F)と結合するため、

(D)塩基が遊離し(E)塩基の塩が生じる。
酢酸ナトリウムに塩酸を加えると(G)が生じ、

塩化アンモニウムに水酸化ナトリウム水溶液を加えると(H)が生じる反応は、

その例である。


[答え]

A弱 B強 C水素イオン D弱 E強 F水酸化物イオン G酢酸 Hアンモニア


[問題2]

硫酸に関する記述として誤りを含むものを、

次の①~⑤の記述のうちから1つ選べ。
①銅は希硫酸には溶けないが、熱濃硫酸には水素を発生して溶解する。
②白い紙に濃硫酸を滴下すると、脱水反応が起こって炭素が残るため紙は黒変する。
③硫化鉄(Ⅱ)に希硫酸を加えると、腐卵臭のある硫化水素が発生する。
④鉛蓄電池を放電すると、電解液の硫酸の密度は小さくなる。
⑤亜鉛に希硫酸を加えると、酸化還元反応が起こり水素が発生する。


[答え]①


[問題3]

濃塩酸は気体の( )が水に溶けたもので、

KMnO4やMnO2といった酸化剤が相手のときは

Cl^-が( )剤となり、( )が発生する。
硫酸は工業的には、硫黄を燃焼させ( )にして、
触媒( )のもとで空気と反応させ( )を得て、
これを濃硫酸に吸収させ、
さらに希硫酸を加えて( )と反応させて製造する( )法がある。
濃硫酸は、水がほぼ無いので( )性を示せずショ糖にかけると
( )作用で黒変する。濃硫酸は加熱すると( )力が強くなる。
希硫酸は( )性であるが、( )力はない。


[答え]

塩化水素
還元
塩素
二酸化硫黄
酸化バナジウム(Ⅴ)
三酸化硫黄

接触
強酸
脱水
酸化
強酸
酸化


[問題4]

( )に適当な語句を入れ、[ ]に適当な化学式を入れよ。
空気または酸素に(①)を当てるか、またはその中で(②)を起こさせると、

酸素の一部がオゾン[③]に変わる。 酸素とオゾンは互いに(④)である。

オゾンは(⑤)作用が強く、飲料水の(⑥)、繊維などの(⑦)、

浄水場のカビ臭除去などに使われている。

地表から20~30㎞の高さの大気中には、

太陽からの(⑧)の作用で(⑨)と呼ばれる層ができており、

これが生物にとって有害な(⑩)を吸収している。

窒素[⑪]は化学的に(⑫)性な気体であるが、

工業的に(⑬)NH3などの原料として重要である。


[答え]

①紫外線

②無声放電
③O3
④同素体
⑤酸化
⑥殺菌

⑦漂白
⑧紫外線
⑨オゾン層
⑩紫外線
⑪N2
⑫不活
⑬アンモニア


[問題5]

以下を発生させるのに適する試薬を、下の語群より選び、化学反応式を完成させなさい。
なお、それぞれの気体について、必要な試薬は2種類である。
(1)酸素
(2)二酸化硫黄
(3)アンモニア
(4)塩化水素
(5)二酸化窒素
(6)塩素
<語群>
銅 塩化アンモニウム 濃硫酸 酸化マンガン(Ⅳ) 濃塩酸

塩化ナトリウム 濃硝酸 過酸化水素水 水酸化カルシウム


[答え]

(1)酸化マンガン(Ⅳ) 過酸化水素水

2H2O2→2H2O+O2

(2)銅 濃硫酸

Cu +2H2SO4 → CuSO4 +2H2O +SO2

(3)塩化アンモニウム 水酸化カルシウム

2NH4Cl+Ca(OH)2→CaCl2+2H2O+2NH3

(4)濃硫酸 塩化ナトリウム

NaCl+H2SO4→NaHSO4+HCl

(5)銅 濃硝酸

Cu +4HNO3 → Cu(NO3)2 +2H2O +2NO2

(6)酸化マンガン(Ⅳ) 濃塩酸
MnO2 +4HCl →Cl2+ MnCl2+ 2H2O


[問題6]

次の操作(a~d)のうちで、刺激臭のある気体が発生する操作を2つ選べ。
a. 塩化ナトリウムに濃硫酸を加えて加熱する。
b. 塩素酸カリウムに触媒として酸化マンガン(Ⅳ)を加えて加熱する。
c. 塩化アンモニウムと水酸化カルシウムを混合して加熱する。
d. 鉄に希硫酸を加える。


[答え] a,c


[問題7]

6種類の気体A~Fがある。

(a)これらの気体はすべて水に溶け、
A,C,D,E,Fの水溶液は酸性を示し、Bの水溶液は塩基性を示す。
(b)Aは硫化鉄(Ⅱ)に希硫酸を加えたときに発生する無色、腐卵臭の気体である。
(c)BにDを近づけると白煙を生じる。
(d)Cは銅に濃硫酸を加えて熱したときに発生する無色、刺激臭の気体である。
(e)Dを硝酸銀水溶液に通じると白色の沈殿が生じた。
(f)Eを石灰水に通じると白色の沈殿を生じるが、さらに通じると溶ける。
(g)Fは銅に濃硝酸を加えたときに発生する赤褐色の気体である。

問.A~Fの気体は何か。


[答え]

A硫化水素
Bアンモニア
C二酸化硫黄
D塩化水素
E二酸化炭素
F二酸化窒素


[問題8]

希硫酸を加えると、気体が発生するものを次の(a)~(e)のうちから2つ選べ。
(a)硫酸ナトリウム
(b)酢酸ナトリウム
(c)硫酸水素ナトリウム
(d)塩化アンモニウム
(e)炭酸水素ナトリウム


[答え](b),(e)


[問題9]

1~6の記述に該当する気体を発生する物体の組み合わせを、
ア~クのうちからそれぞれ( )内に示した数だけ選べ。
ただし、記述中にある多原子分子とは、3個以上の原子からなる分子をいう。

また、空気は窒素と酸素の物質量の比4:1の混合気体とし、

原子量をそれぞれC=12,H=1,O=16,N=14,S=32,Cl=35.5とする。


1.空気より軽い多原子分子である(2)。
2.密度が空気の2倍より大きい多原子分子である(1)。
3.酸化還元反応で生じる二原子分子である(2)。
4.有色であるが、常温でその一部は無色の気体になっている(1)。
5.腐卵臭のする気体である(1)。
6.酸素を含んだ多原子分子で水溶液は酸性を呈する(3)。


ア.亜鉛と水酸化ナトリウム水溶液
イ.硫化鉄(Ⅱ)と希塩酸
ウ.酸化マンガン(Ⅳ)と濃塩酸(加熱)
エ.銅と濃硫酸(加熱)
オ.銅と濃硝酸
カ.塩化アンモニウムと水酸化ナトリウム水溶液(加熱)
キ.炭酸カルシウムと希塩酸
ク.カルシウムカーバイトと水


[答え]

1.カ、ク

2.エ

3.ア、ウ

4.オ

5.イ

6.エ、オ、キ


[解説]

なお、クはアセチレンの実験的製法で、

このとき起こる反応の化学反応式は

CaC2 +2H2O →Ca(OH)2 +C2H2 ・・・(*)
となります。

CaC2 + H2O→ CaO + C2H2 ・・・①

CaO +H2O →Ca(OH)2 ・・・②

を足し合わせ中間生成物CaOを消去するか、

CaC2 →Ca2+ + -^C≡C^-

-^C≡C^- +2H2O → C2H2 +2OH-
を足し合わせ中間生成物アセチリドイオン-^C≡C^- を消去すれば作れます。

注意していただきたいのは、

①では このとき起こる反応を正しく表しているとは言えないことです。
直後に②が起こると考えられるからです(CaOは水を吸収しやすいのでした)。
よって、実際の反応に合わせ、このときの化学反応式は

①+②で中間生成物CaOを消去した(*)となります。
工業的にはこのカーバイド法の他にメタンなどの熱分解で得ます。
2CH4→3H2 +C2H2


[問題10]

次の①~⑤の記述のうち、誤っているものを1つ選べ。
①N2は、希ガスに次いで反応性に乏しい。
②NOは、無色・刺激臭の気体である。
③NO2は、無色の気体である四酸化二窒素N2O4と平衡状態にある。
④N2は、工業的には液体空気の分留によって得られる。
⑤NH3は、硝酸、窒素肥料、尿素樹脂の原料などとして用いられる。


[答え] ②


[問題11]

次の①~⑤の記述のうち、誤っているものを1つ選べ。
①N2は、希ガスに次いで反応性に乏しい。
②NOは、無色・無臭の気体である。
③N2は、工業的には液体空気の分留によって得られる。
④NH3は、硝酸、窒素肥料、尿素樹脂の原料などとして用いられる。

⑤NO2は、無色・刺激臭の気体である。

[答え] ⑤


[問題12]

次に示す①~⑤の実験操作のうちから、正しいものを1つ選べ。
①銅に希硝酸を作用させ、発生する気体を水上置換で集める。
②銅に濃硫酸を加えて熱し、発生する気体を上方置換で集める。
③塩化アンモニウムと水酸化カルシウムをよく混合し熱し、

発生する気体を十酸化四リン(五酸化二リン)で乾燥させる。
④石灰石に塩酸を作用させ、発生する気体をソーダ石灰で乾燥させる。
⑤硫化鉄(Ⅱ)に塩酸を作用させ、

発生する気体を水酸化ナトリウムの入った洗気ビンで洗浄する。


[答え] ①


[問題13]

次のa~cはいずれも気体を発生させるための操作である。
これらの操作について下の(1)~(4)の各問いに答えよ。
a.銅に濃硫酸を加えて加熱する。
b.硫化鉄(Ⅱ)に希塩酸を加える。
c.塩化アンモニウムと水酸化カルシウムの混合物を加熱する。
(1)aの操作で発生する気体の名称を答えよ。
(2)bの操作で発生する気体の性質について、

次の①~⑤のうちから正しいものを1つ選べ。
①無色無臭で非常に軽く、還元作用がある。
②無色刺激臭で、塩化水素と反応して白煙を生じる。
③黄緑色刺激臭で、強い酸化作用がある。
④淡黄色刺激臭で、反応性が大きく、水を分解して酸素を生じる。
⑤無色腐卵臭で、湿った酢酸鉛(Ⅱ)を黒変させる。
(3)bとcの操作で起こる化学反応式の原理を

次の①~④からそれぞれ1つずつ選び、その番号を記せ。
①弱塩基の塩 + 強塩基 → 強塩基の塩 +弱塩基
②揮発性酸の塩 + 不揮発性の酸 → 不揮発性酸の塩 + 揮発性の酸
③金属 + 酸化剤 → 金属酸化物 + 気体が発生
④弱酸の塩 +強酸 → 強酸の塩 + 弱酸
(4)cの操作で起こる変化を化学反応式で表せ。


[答え]
(1)二酸化硫黄
(2)⑤
(3)b④ c①
(4)2NH4Cl+Ca(OH)2→CaCl2+2H2O+2NH3


[問題14]

硫酸に関する記述として誤りを含むものを、次の①~⑤のうちから1つ選べ。
①硫酸は2価の酸である。
②濃硫酸は脱水作用を示す。
③熱濃硫酸は酸化作用を示す。
④スズに希硫酸を加えると二酸化硫黄SO2が発生する。
⑤Ba^2+を含む水溶液に希硫酸を加えると沈殿が生じる。


[答え] ④


[問題15]

次の(1)~(3)の事柄と最も関係のある反応を、下のⅠ~Ⅳから選べ。

また、Ⅰ~Ⅳの反応を化学反応式で表せ。
(1)石灰岩の山が雨水によって溶かされ、岩石の中に洞穴ができる。
(2)洞穴の天井からしたたり落ちる水から石灰分が沈着して鍾乳石や石筍ができる。
(3)二酸化炭素の実験室的製法。
Ⅰ.石灰水(水酸化カルシウム水溶液)に二酸化炭素を吹き込むと、白濁する。
Ⅱ.Ⅰの白濁液に続けて二酸化炭素を吹き込むと、白濁は消えて透明な液になる。
Ⅲ.Ⅱの透明になった液を煮沸すると、再び白濁する。
Ⅳ.Ⅲの白濁液に希塩酸を加えると、透明な液になる。

[答え]

(1)Ⅱ(2)Ⅲ(3)Ⅳ
Ⅰ.Ca(OH)2 +CO2 → CaCO3 +H2O
Ⅱ.CaCO3 +CO2 +H2O → Ca(HCO3)2
Ⅲ.Ca(HCO3)2 → CaCO3 +CO2 +H2O
Ⅳ.CaCO3+2HCl→CaCl2+H2O+CO2


[問題16]

次の(1)~(4)の現象は硫酸のどのような性質によるものか。
以下の(a)~(e)のうちから、1つずつ選べ。ただし、同じものを繰り返し選んでもよい。
(1)硫化鉄(Ⅱ)に希硫酸を加えると硫化水素が発生する。
(2)銅に濃硫酸を加えて加熱すると二酸化硫黄が発生する。
(3)塩化ナトリウムに濃硫酸を加えて加熱すると塩化水素が発生する。
(4)硫酸銅(Ⅱ)五水和物の青色結晶に濃硫酸を加えると結晶が白色になる。

(a)不揮発性 (b)吸湿性 (c)脱水作用 (d)強酸性 (e)酸化作用

[答え] (1) (d) (2) (e) (3) (a) (4) (c)


[問題17]

亜硫酸ナトリウムに希硫酸を加えたところ、刺激臭を持つ気体が発生した。

この気体に関する記述として誤りを含むものを、

次の①~⑤のうちから1つ選べ。
①この気体は、硫黄の燃焼によっても発生する。
②この気体は、銅と熱濃硫酸の反応によっても発生する。
③この気体の水溶液は、弱い塩基性を示す。
④この気体を硫化水素水に通じると、溶液が白濁する。
⑤この気体は、空気より重い。


[答え] ③


[問題18]

次の(1)~(10)で、変化が起こるものには◯、起こらないものには×、

変化が起きても反応が持続しないものには△を記せ。

(1)鉄の小片を硫酸銅(Ⅱ)水溶液に入れる。
(2)鉄の小片を塩酸に入れる。
(3)銅の小片を希硝酸に入れる。
(4)銅の小片を塩酸に入れる。
(5)銅の小片を硝酸銀水溶液に入れる。
(6)銅の小片を希硫酸に入れる。
(7)アルミニウムの小片を濃硝酸に入れる。
(8)金の小片を硝酸銀水溶液に入れる。
(9)銀の小片を塩酸に入れる。
(10)鉛の小片を希硫酸に入れる。


[答え]

(1)○
(2)○
(3)○
(4)×
(5)○
(6)×
(7)△
(8)×
(9)×
(10)△


[問題19]
次の(1)~(4)の文を読んで、リン酸、炭酸、石炭酸、酢酸を強い酸の順に並べよ。
(1)酢酸ナトリウムにリン酸を加えると酢酸のにおいがする。
(2)炭酸ナトリウムに酢酸水溶液を加えると、二酸化炭素が発生する。
(3)石炭酸ナトリウムを水に溶かし、これに、二酸化炭素を通じると石炭酸が得られる。


[答え]
リン酸>酢酸>炭酸>石炭酸


[問題20]

次に示す2つの物質の反応により発生する気体の乾燥剤として、

ソーダ石灰、十酸化四リンのどちらを用いてもよいものを、

次の①~⑤のうちから1つ選べ。
①酸化マンガン(Ⅳ)と過酸化水素水
②亜硫酸ナトリウムと希硫酸
③塩化アンモニウムと水酸化カルシウム
④硫化鉄(Ⅱ)と希硫酸
⑤酸化マンガン(Ⅳ)と濃塩酸


[答え]①


[問題21]

ソーダ石灰管に通したとき吸収される気体を以下の選択肢から1つ選べ。
①一酸化窒素 ②メタン ③酸素 ④一酸化炭素 ⑤アンモニア ⑥二酸化硫黄


[答え]⑥


[問題22]

二酸化炭素に少量の塩化水素が混ざった気体がある。

この気体から塩化水素を除く操作として最も適当なものを

次の①~⑤のうちから1つ選べ。。
①混合気体を水酸化ナトリウム水溶液に通じる。
②混合気体を濃硫酸に通じる。
③混合気体を炭酸水素ナトリウム水溶液に通じる。
④混合気体をソーダ石灰に接触させる。
⑤混合気体を塩化カルシウムに接触させる。


[答え]③


[問題23]

標準状態で、「水素」「メタン」「一酸化炭素」「二酸化炭素」および「窒素」の

混合気体1000mLがある。そのうち「一酸化炭素」は50mLである。

この混合気体について次の操作1~4からなる実験をした。

これについて、下の問い(a~c)に答えよ。

ただし、分子量をそれぞれCO2=44,H2O=18とする。


操作1 この混合気体を濃い水酸化カリウム水溶液に通したら900mLとなった。
操作2 残った気体に十分な量の酸素を混ぜて完全に燃焼させた。
操作3 操作2の燃焼後の気体を無水塩化カルシウムにつめた管に通したら、

その管の質量は、0.648g増加した。
操作4 続いて気体を、酸化カルシウムと水酸化ナトリウムの混合物(ソーダ石灰)

につめた管に通したら、その管の質量は0.392g増加した。


a  操作1によって吸収される気体は何か。次の①~⑤のうちから1つ選べ。
①水素②メタン③一酸化炭素④二酸化炭素⑤窒素


b  はじめの混合気体に含まれていた水素の体積は何mLか。最も近い数値を、

次の①~⑤のうちから1つ選べ。
①500②250③125④100⑤50


c  混合気体中の各成分気体の体積比は、整数でいくらか。

次のア~ウの中に入る数値の組み合わせとして最も適当なものを、

下の①~⑤のうちから1つ選べ。
水素:メタン:一酸化炭素:二酸化炭素:窒素
=ア:イ:1:ウ:4
①ア5イ3ウ2
②ア10イ2ウ3
③ア10イ3ウ2
④ア5イ6ウ4
⑤ア10イ5ウ3


[解答]

a
酸性ガスであるCO2が中和反応を起こして吸収されます。
∴④


b
操作2における反応の化学反応式は、
2H2+O2→2H2O
CH4+2O2→CO2+2H2O
2CO+O2→2CO2
窒素はふつうの条件では燃焼しません。
操作3で水蒸気を吸収させ、
操作4で中和反応を起こさせCO2を塩として吸収させています。

はじめの混合気体に含まれていたCH4の物質量をx molとすると、
x[mol]+(50/1000)[L]・(1/22.4)[mol/L]
=(0.392/44) mol
∴x=6.67・・・×10^(-3) mol

はじめの混合気体に含まれていたH2の物質量をy molとすると、
y[mol]+6.67×10^(-3)[mol]・2
=(0.648/18) mol
∴y=0.02266 mol

したがって、求めるH2の体積[mL]は、
0.02266[mol]・22.4[L/mol]・10^3[mL/L]
=507.584

≒500mL
∴①


c

はじめの混合気体に含まれていたCH4の体積は、
6.67×10^(-3)[mol]・22.4[L/mol]・10^3[mL/L]

=149.408

≒150 mL

したがって、求める体積比は、
H2:CH4:CO:CO2:N2
≒500 mL
:150mL
:50 mL
:100mL
:(900-500-150-50)mL
=500:150:50:100:200
=10:3:1:2:4
∴③


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